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アラファト議長は権力を強化しているとイスラエル駐在のインディク米国大使。「シリアは2回、そしてヨルダン、レバノンもアラファトを追放した。なぜイスラエルは追放出来ないのか」と語った。(P)
http://www.zion-jpn.or.jp/scripts/backno.cgi?d=20040910


上記テキストはシオンとの架け橋イスラエルニュース9月10日号からの抜粋である。イスラエルがアラファトを追放あるいは暗殺できずにいるのは、国際社会の批判を恐れているからにすぎない。それがなければ、イスラエルは簡単に片付けられるはずだ。自国民を守るために、テロリストを殺害したり、その組織をつぶすために拠点を攻撃して世界から批判を受けるのは、おそらくイスラエルくらいのものだ。


9月1日、ロシア南部、北オセチア共和国ベスランで、武装勢力が学校を占拠し、多数の子どもを含む人質を取る事件が発生した。この事件の後、ロシアのバルエフスキー参謀総長は、「テロリスト拠点の先制攻撃では、世界中のどこであれ、テロリストの拠点を壊滅するためのあれゆる措置をとる。・・・」と述べている。この場合の拠点とは、チェチェン独立派に協力・支援している勢力や国をさしているようだが、このロシアの方針を、何と川口外相は支持しているのである。

>> 川口順子外相は9日、ロシアのキリエンコ元首相と外務省で会談した。川口外相は北オセチアの学校占拠事件について「ロシアの断固としたテロとの戦いを支持する。一緒に何ができるか改めて検討したい」と語った。キリエンコ氏は「日本からの人道支援に感謝する」と述べた。(毎日新聞) - 9月9日20時26分更新>>
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040909-00000100-mai-pol


ここで、7日のイスラエルによるガザ空爆についての記事を見てみたい。

>>【エルサレム7日共同】イスラエル軍は7日未明、パレスチナ自治区ガザ市東部にあるイスラム原理主義組織ハマスの拠点をヘリコプターでミサイル攻撃、病院当局によると、パレスチナ人14人が死亡、約30人が負傷した
 8月31日にイスラエル南部ベエルシェバで16人が犠牲となったバス同時自爆テロへの報復。ハマスの反発は必至で、暴力の応酬は一段と激化しそうだ
 ガザ地区でイスラエル軍の攻撃によりパレスチナ人が10人以上死亡したのは7月8日、同地区北部ベイトハヌーンでの銃撃戦以来。
 イスラエル放送によると、今回の攻撃はベエルシェバでのテロ直後に開かれた治安会合の場で決定された。イスラエル軍は空爆の理由について、標的となった拠点でロケット弾や爆発物を製造、イスラエルに対するテロ訓練が行われていたためだとしている。 (共同通信) - 9月7日8時52分更新>>
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040907-00000020-kyodo-int


ここで注目したいのは赤字の部分であるが、前者を見ると、メディアが明らかにイスラエルとテロ組織を同等のものとして扱っているのがよくわかる。それに、後者の最後にある「ためだとしている」の部分は、イスラエルの言うことを信用していない彼らの偏った姿勢を表してはいないだろうか。


ベスラン事件の後、ロシアは対テロでイスラエルと協力していくことにしたそうだが、もっと早い段階でそうしていれば、今回の学校占拠事件でもあれほどの犠牲者を出さずに済んでいたのではないか。同様の大型テロが自国で起これば、今回のロシアと同じようにイスラエルと協力関係を結ぶ国も増えてくるかも知れない。そのときになって初めてイスラエルはより簡単にアラファトを追放・暗殺することができるのではないだろうか。

日本でも、アルカイーダの関係者が長年にわたって潜伏していたのだから、今回のベスランのような事件がここで起こりえないとは絶対にいえない。起こった後で後悔しても犠牲者は戻っては来ないのだ。

イスラエルは対テロ戦では、第一線を行くベテランだ。テロリストによって普通の生活を送る権利を脅かされている自由社会は、これまでのダブルスタンダードを捨てて、イスラエルと協力し、その経験から学んでいくべきだ。イスラエルを支持することが、自分自身の身を守ることにつながることをわれわれは知らなければならない。(2004年9月11日)

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