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イラクで人質となっていた邦人が斬首された。人質が無事解放された前回とは異なり、犯人はアルカイーダ系列のザルカウィが率いるグループだった。そのことから、今回のような結末は最初からわかっていたといえるかもしれない。

政府は、当初から犯人側が要求する自衛隊の撤退はないと宣言しており、国際協力の観点からも、テロに屈するという点からも、人質救出のために自衛隊が撤退することなどありえないことである。そもそも、被害者が避難勧告が出ているような国に入らなければ、起こるはずのなかった事件なのだ。彼は、自分の人生について考えるためにあえてイラク入りしたのだろうが、(ご本人および周囲の方々には申し訳ないが、)その行為そのものが、平和ボケ日本を象徴しているようにすら思えてしまう。

しかし、ピースボートの共同代表は「『同じ年齢の人間として、好奇心を信じて旅に出たことには共感できる』と述べ『イラク入りは安易』とする批判から香田さんを擁護した」そうだ。ちなみに、このピースボートは、国連との特別協議資格を持つNGOだそうだが、この組織そのものが立ち上げから日本赤軍の影がちらついている。

ここで、人質事件と話は変わるが、今月1日にテルアビブのカーメルマーケットで16歳の少年が自爆テロを起こした。PFLPが犯行声明を出したそうだが、何と、デンマークのNGOが彼らに2週間前に8500ドルもの寄付を行っていたそうだ。NGOのリーダーは、今回のテロを受けて、寄付したことを後悔しているかとの問いに、Noと答えているという。このテロでは、3人のイスラエル人が殺害され、負傷者は40人以上に上る。ちなみに、このNGOは、デンマーク議会の多くのメンバーから支持を得ているそうだ。

NGOといえば聞こえはよいが、その実態は平和活動等の名の下にテロ支援を行っている場合もあるのだから注意が必要だ。テロとは無縁な一般市民が、平和支援団体などの活動に参加することで、知らず知らずの間にテロリストの手助けをしてしまうことになる。(2004年11月3日)

http://www.peaceboat.org/index_j.html
http://melma.com/mag/56/m00000256/a00000576.html
Danish NGO helped fund yesterday's Tel Aviv suicide bomb

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