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世界中から非難を浴びたイスラエルによるヤシン暗殺であるが、イタリア・ムスリム協会は、ヤシンを「悔悟することのない血に飢えた怪物・大量殺人者」と呼び、この犯罪者を地上から抹殺してくれたイスラエルに感謝するとの声明を出した。

声明の中で、彼らは、ヤシンを「数多くの無知な人々を自爆テロリストに仕立て上げ、多くの罪なきイスラエル市民を殺害したり不具にした。ファラオ以上の悪である」と非難している。さらに、ヤシン暗殺を「気高い正義の行い、英雄的自衛行為」とし、それを支持したアメリカに感謝した。

その一方で、暗殺を「遺憾である」としたEUのソラナ外相とイギリスのストロー外相による声明を「恥知らず」であると非難している。イスラエルは、「簡単にテロに屈し、ビンラーディンの要望をかなえてやる国々とは正反対」であるとし、これらの国々に対し、「最初の一撃で降伏するものは、政党であれ国家であれ、見事にテロに立ち向かうイスラエルのような国を決して非難してはならない。イスラエルは、血に飢えた怪物ヤシンを地上から抹殺し、全人類によりよい未来が生まれる可能性を与えてくれたのである。」と述べている。

また、ヤシン暗殺により、悔い改め、現在イタリアの司法と警察に協力しているという、かつてアルカイーダと働いたチュニジア出身のハマス支持者を例に挙げて、次のように述べている。「こういう変化は局所的だが、それでも、ヤシン暗殺がいかにアルカイーダを弱体化させ、イスラム同胞団を危機に陥れ、ビンラーディンの作戦行動を制限するかを示している。これにより、世界はより安全になるのである。


彼らは、世界テロと戦う民主主義イスラエルの勝利は、文明化した人間性と野蛮な暴力行為との戦いのなかの輝く光であると述べているが、上記のような勇気ある声明を出したイタリア・ムスリム協会もまた、テロを容認するイスラム教徒が増える中の希望の光であると言える。

ヤシンやビンラーディンはコーランの教えを曲解し、ムスリムの不満を利用してテロに駆り立てた。平和と共生を望む大多数のイスラム教徒たちにとっても、これら過激派の存在は迷惑なはずだ。更なるテロを恐れてイラク撤退を決めたスペインにしろ、穏健派のムスリムにしろ、イスラム過激派のテロの脅威に敢然と立ち向かうのは怖いのだ。

しかし、イスラエルによるヤシン暗殺をきっかけに、テロネットワークにほころびが見えてきた今だからこそ、対テロ戦を戦っている自由社会と、平和的ムスリムたちが協力して、テロには絶対屈しないという強い姿勢を見せることができれば、明るい未来を勝ち取ることも夢ではないかも知れない。そのためにこそ、テロの温床になっているイラクを完全に解放させるまで見放してはいけないのだ。(2004年5月4日)


ハマス指導者ヤシンの暗殺
ランティシ殺害について