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アラファトが脳死状態だそうだ。アルジャジーラの記事によると、アラファトの莫大な財産を、死後は誰が管理するかが問題になっているらしい。本人は財産管理を妻の家族のメンバーに譲渡するという遺言を書いているそうだが、アッバスなど側近たちは、自治政府に譲渡されるべきだと思っているそうだ。先週、妻スーハが、アラファトの側近に財産リストの準備を頼んだそうだが、側近は自治政府にしか提供しないと答えたらしい。

アラファトは、スイス、オーストリア、ルクセンブルグ、ケイマン諸島に銀行口座を持ち、スペイン、イタリア、フランス、スイス、オーストリアにはホテルとリゾート地まで所有しているという。それに加えて、チュニジアとアルジェリアで営業している携帯電話会社2社の主要株主でもあるそうだ。

何でも、資産は推定42億ドルから65億ドル。金額が大きすぎて想像すらできないが、これが難民を率いてきた指導者の資産である。これだけの金額が難民キャンプにいるすべてのパレスチナ人に正当に分配されてきていたなら、彼らもさぞかしリッチな暮らしができていただろうに。こんな事実が出ても親パレスチナの人々は、パレスチナ人が貧しいのはイスラエルのせいだと思うのだろう。何とも不思議なことだ。

それにしても、夫が重病で臥せっていながら、最愛の妻が財産について考えているとは、「偉大なる」指導者も気の毒なことだ。(2004年11月5日)


フォーブス紙 世界長者ランキングにアラファト登場

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